どうも、駿(はやお)です。
・オリジナル小説の冒頭部分だけ考えてみました。
・よろしくお願い致します。
うんち伯爵のパレード
「成人前の人間がちょうど深夜2時にうんちを漏らすと別の世界に迷い込んでしまうらしい」
分田津(ふんだつ)町という小さな町ではそんなウワサが流れている。
馬鹿なウワサ話。だけれど町の人間のほとんどが信じている。それは何故か。
実際消えてしまった人たちがいるからだ。
それも突然。なんの前兆も無く。
消えてしまった人たちの住んでいた部屋には夜逃げや誘拐などが考えられるような痕跡も一切無かったらしい。
それどころか頻繁に部屋に入ったことのあるような関係性の人々曰く、部屋の様子は住人が消える前と全く何も変わっていなかったんだとか。
そう、ただ一つを除いては。
住人が消えた後の部屋にはあるものが残されていた。
うんちだ。
うんちが残されていたのである。
そのことからこのウワサは本当だと考えられている。
「ーーーーーだってさ。」
「ふーん…なるほどね」
「どう?納得いった?」
「んー…全然。そもそもこの本に書いてあること、本当なの?」
「それは…僕もよく分からないけど。でもこの町のほとんどの人がこのウワサを信じてるってのは本当。この本に書いてあることが全部本当かは知らないけど、そこだけは本当だよ。」
「…なんで」
「んー。まあ大体この本の通りかな。突然消えてしまった人がいるっていうのは少なくとも本当みたいだよ。ニュースにもなってたし。ただ…部屋にうんちが残されてたってのは…どうなんだろうね。実際見たって人には会ったことないな。」
「なーんか嘘くさいんだよなぁ…」
「ていうかさ、なんで転校してきたばっかなのにこのウワサ知ってんの?」
「へ?」
「いや、僕に聞いてきたってことはある程度は最初っから知ってんだろ?このウワサ。」
「あぁ…別に。知ってたとかじゃないけどさ。たまたま軽斗(かると)さんが話してるの聞いちゃって…ちょっと気になっただけで…」
「あ〜、なるほど。軽斗さんそういう話大好きだからなぁ。また誰かと考察でもしてたんだろうな」
そう言って彼はハハハと笑った。
転校してきたばかりの私にウワサ話の説明なんて面倒臭いことをしてくれたこの男子は便 快慈(べん かいじ)。
たまたま隣の席になっただけなんだけど転校生の私にとても優しくしてくれている。
「何ボーッとしてんの?」
「あ、ごめん…」
「僕じゃあ帰るから。また明日。」
「うん。ほんとありがと。じゃあね。」
…そろそろ私も帰ろうかな。
ていうかなんなんだろう、あの本。町のウワサについてまとめてある本なんて初めて見た…
ウワサのことについて聞いたら「せっかくだから資料見ながら詳しく話すよ」とか言ってすぐ持ってきてくれたけど…
あのウワサ…この町では結構大事な話なのかな…
家に帰る。お母さんにただいまを言う。お母さんのおかえりを聞く。着替える。お母さんが作ってくれたご飯を食べる。LINEを返す。スマホゲームのスタミナを消費する。シャワーを浴びる。LINEを返す。お父さんのただいまを聞く。お父さんにおかえりを言う。テレビを見る。
その日の私の記憶は一旦そこで途切れた。
あれ…?
あー…そっか…テレビ見ながら寝ちゃったんだ…
深夜1時58分…最悪だ。宿題もやってないのに…
起き上がる気力も湧かない。なんか何もかも面倒臭い。
あーあ…こんな時間だし…どうしよっかなー
ブリブリッ
えっ
なんだ今の音
なんだっていうか…
やばっ…
うわ最悪…
高校生にもなって…
漏らしたかも…
うんち。
その瞬間、私の思考は不思議な何かに包まれる。
そして思い出す。これまでの全てを。
私とは…何なのか、を。
何故ここにいて。
何故こうしていたのか。
全部思い出してしまって。
そして
忘れた。
気付いたら私は
紫の空に赤黒い地面。
真っ赤な花がたくさん咲いている
少なくとも私の部屋ではない
不思議な場所に立っていた。
そして多分だけどここは…
「私の知ってる世界じゃない…」
・はい!ここまで!
・ぼくのオリジナル小説『うんち伯爵のパレード』冒頭部分を読んでいただきました。どうでしたか?
・ちょっとね、不慣れなもんで。読みにくかったとは思うんですけども、パッションだけでも感じてもらえたら!幸いです!
・続きをいつ書くかは分かりませんが…まあもし書いたらまた読んでください!
・最終的には芥川賞獲っちゃうぞ!なんつって!
・明日に向かって!突っ走れ!
・ウィ!